業種別審査辞典を使って業界や業種の理解を深める。

税理士として仕事をしていると担当先の業界動向や経営環境、市場の規模、財務指標がどの程度なのかが良くわからないことがあります。

 

そんな時には業種別審査辞典をつかってその業界や業種を調べてみると理解が深まることがあります。

目次

業種別審査辞典とは

 

業種別審査辞典はこんな感じの分厚い本で全10巻から構成されています。

 

[amazonjs asin=”4322126448″ locale=”JP” tmpl=”Small” title=”第13次業種別審査事典(第1巻) 【農業・畜産・水産・食料品・飲料 分野】”]

 

㈱きんざいのHPによると

 

<日本の全産業、全業種を網羅した業界情報誌>

 

だそうです。

 

 

銀行員の人が融資の審査をする際に融資先の業種がどのようなものなのかを把握するために使ってたりするそうです。

 

どんなことが書かれているかというと、業界動向の資料として官公庁から公表されている数値や統計資料が載っていたり、

 

経営数値の資料として<TKCのBAST>や<㈱東京商工リサーチの中小企業経営指標>等が載っています。

 

なので、この業種別審査辞典を読むことでその業種や業界が拡大傾向なのか、それとも縮小傾向なのか、決算書における利益率はどれくらいか、等のおおまかな全体像を把握することができるようになってます。

 

この業種別審査辞典、金融業界ではメジャーな資料かもしれませんが、自分がこの資料の存在を知ったのはつい半年前くらいのことです。

 

飲み友達のお父さん(元銀行マン)にひょんなことから教えてもらって知りましたので税理士業界ではかなりマイナーな資料ではないかと。(当社調べ)

 

業種別審査辞典でこんなことがわかる。

 

<税理士>をこの業種別審査辞典で調べてみるとこんなことが書かれてたりします。

 

例えば業界の動向については

国内の事業所数は長期的に減少傾向にあるが税理士登録者数は毎年増加が続いており、税理士報酬の自由化とも相まって、顧客獲得をめぐる競争環境が厳しさを増していることがうかがえる。

 

などと書かれています。

 

上記の動向については実際現場で働いている身としてもそんなに的外れな感じはしないですね。

 

他にも税理士に融資する際の財務諸表の見方として

 

本業種の経費の主なものは、従業員の給料、事務所の賃貸費、交際費、研究(図書費講演会受講料など)、減価償却費など固定費がほとんどである。なかでも記帳代行などの税務業務をする際はその前段階の指導に時間を要するため、結果として人件費負担が高まるという事業構造がある。

 

などと書かれてたりします。

 

これについても、的確だぁと感じます。

 

税理士業界についてまったく知識がない人でもこれを読めばある程度、税理士がどんな職業で業界の動向がどのような感じなのかわかるようになってますね。

 

ただ、『ブラックな事務所が多い』とは書かれてなかったのでこの業界の闇までは把握できてはいないようです。

(まぁ融資には関係ないから書かれてないだけかもしれまんせんね。)

 

 

大きめの図書館に行けばコピーをとることができる。

 

この業種別審査辞典ですが、購入するには少し高額です。

 

また、使う頻度を考えても購入するのはコストパフォーマンスが低いです。

 

そんな時には図書館に行ってコピーをとる方法がお薦めです。

 

大阪市内の規模の大きな図書館であればこの業種別審査辞典を扱っていますので

図書館に行って内容を確認してもいいですし、有料でコピーをとることもできます。

 

実際に、大阪府立中之島図書館では有料でコピーが可能です。

 

平日は夜8時まで(土曜日は午後5時まで)開館してますので近くで用事がある場合や帰宅途中に足を運んでみてはどうでしょうか。

 

 

まとめ

 

購入するとなると高額ですが、100円程度を支払ってコピーすれば

特定の業種・業界についての情報が得られますので税理士業界以外の人でも、

例えばこれから創業を考えている人や新規の事業展開を考えている人、就職活動生なんかにも是非活用していただきたい資料ですね。

 

 


 

【本日の近況報告】

先月末で事務所の職員さんがまた一人退職されました。

税理士試験に4科目合格している方でしたので転職活動もスムーズにいったようです。次の職場でも元気に頑張って欲しいですね。

それにしても9月に一人、10月にも一人、そして年内には自分の退職が確定しています。

まぁまぁな離職率だなぁと。

【本日の1曲】

The Tennors – Ride Your Donkey

最近よく聴いてるCDにjoe strummer 001というCDがあるんですがその中にこの曲のカバーがされています。

てっきりジョーストラマーのオリジナル曲だと思ってました。

まだまだ勉強不足ですな。

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