税理士業務におけるExcelの「条件付き書式」の使いどころ第2弾

税理士業務や経理業務におけるExcelの条件付き書式の「使いどころ」について、数年前に記事にしたのですが、最近また条件付き書式をつかうことがあったので備忘記録と追加の意味もかねて記事にしておこうと思います。

以前書いた記事はこちら↓

目次

チェック機能・確認機能としての条件付き書式を考える

これまで紹介してきた、条件付き書式の個人的な使い方としては、数字だけで分かりにくい部分について視覚的にグラフやデータバーなどを表示することによって、数字の理解を助ける目的で使ってきたことが多かったです。

最近いくつかのセミナーを受けて、条件付き書式を「自分に対するチェック機能」の目的で使用している使いかたを見る機会があり、そういった使いかたもありだなと思い、手始めに何かできることはないかと考えてみました。

で、まずは簡単なところからやってみようということで

Excelで準備した所得税の税率表について条件付き書式で該当箇所の部分に色を付けることによって「今、ココの部分の税率や控除額が適用されているんだよ」というのを視覚的に表現してみようと思います。

やりたいことは↓の動画をみてもらえばわかると思います。

所得金額を入力するセルの金額に応じて、対応している所得税の税率表の該当箇所が緑色にハイライトされるようになっています。

これによって、「税率」と「控除額」について今、どの部分の数字が使われているのかを確認することができます。

B列に別途、関数(VLOOKUPやXLOOKUP)を使用して計算結果を表示したセルを準備しておくことで、計算結果の内容が間違っていないかを税率表のハイライト部分と見比べて確認することができます。

別にわざわざ、色なんて付けなくてもいいんじゃないか?好みの問題でしょ?という声もあるかもしれません。

極論その通りで、セルに入力した関数さえ間違っていなければまったく問題はありません。

が、個人的にはこうすることで、自分に対してチェックを促す効果が多少なりともあるような気がします。

誰かがチェックしてくれるような環境にあるのであればまだしも、自分自身で自分の作業のチェックをしないといけない環境の場合には「気づくきっかけ」が多いにこしたことはないと感じています。

そういう意味ではこういった条件付き書式の使い方もありではないかと。

セルに入力された金額に応じて所得税の税率表の該当部分をハイライト表示する条件付き書式の作り方

セルに入力された金額に対応した所得税の税率表の該当部分をハイライト表示する具体的なやりかたを紹介しておきます。

所得税の税率表を準備する

まずは所得税の税率表をExcel上に作成します。これは難しいことではありませんので、国税庁のHPなどを参考にしてセルに入力していきます。

この部分です↓

ポイントとしては税率表の一番下の部分「~」です。この部分を空白にせずに「~」などの文字を入力するようにしましょう。

この部分を空欄にすると条件付き書式がうまく動きません。

条件付き書式を設定する

所得税の税率表をExcel上に作成したらこの部分に対して条件付き書式を設定します。

該当部分を選択して、条件付き書式をクリックして「新しいルール」を選択。


「書式ルールの編集」ダイアログが表示されるので、下記の画像のようにルールの種類を選択して、数式を入力します↓

数式の入力方法・表現方法はいくつか方法がありますので、ChatGPTなどの生成AIにでも投げかけてみてもいいかもしれません。

最近はGoogleのGeminiというAIがすごい勢いで力をつけているようですね。

簡単に自作のアプリが作れるようで、紙の通帳をデータ化したり、領収書をデータ化したりと税理士業務の負担軽減につながることがどんどんと実現可能になっているようです。

話がそれました。


数式の入力が終わったら、書式の設定に移ります↓

お好みで書式(色や模様)を設定しましょう↓

セルに入力した金額に対応した税率表の該当部分が設定した書式で表示されていれば成功です。


同じ考え方で、給与所得控除の速算表を使っても似たようなことができますね。

他の使い方 金額の不一致を条件付き書式で目立たせる

チェック目的という意味での条件付き書式の使い方として実際に自分がやっているものとして、金額の不一致があった場合に注意喚起を促すものがあります。

具体的には右の金額と左の金額が一致していなかった場合に「差異あり!」の注意喚起を促すようなものです。

こんな感じです↓


金額が一致するとKセルには何も表示されません↓


作り方ですが、Kセルに下記の数式を入力しておき、それに追加して、条件付き書式を設定しています。


キャッシュフロー計算書の作成をする際などに組み込んで、現金残高の一致状況の検算に使用しています。

まとめ

条件付き書式の個人的使い方第2弾として、自分への注意喚起目的、チェック目的での使い方を記事にしました。

極論なくてもいいといえばいいのですが、あったらあったで何かと役に立つ。そんな感じです。

好みや考え方(設定するのにひと手間必要)によって意見がわかれるかもしれませんが、何かの参考になれば幸いです。




【本日の近況報告】

今年もフジロックフェスティバルの時期になりました。現地にいくことはできませんが、Amazonで配信されるようなので参戦しようと思います。

当ブログでも紹介した多くのアーティストが配信で見られるのでありがたいです。

【本日の1曲】

Sublime/Ensenada

まさか新曲が2025年に聴けるとは。

聴けばわかると思いますが、Sublime感が全開です。

今のボーカルはオリジナルメンバー時代のボーカルの息子さんなんですね、知らなかった。。。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!
目次