【レビュー】予納ダイレクトを実際にやってみて感じた欠点と改善点

2019年から開始していたサービスで「予納ダイレクト」というサービスがあります。

今回このサービスを利用して感じた点を記事にしてみようと思います。

結論を先にいっておくと、現状では使い勝手がかなり悪いサービスと言わざるを得ません。   

目次

予納ダイレクトとはどんなサービスか?   

簡単にいうと「税金の自動積立サービス」という認識でOKです。

e-Taxソフト(WEB版)の専用画面から入力を行うことで、将来支払いが見込まれる税金について、自分が設定した金額をあらかじめ前払することができるサービスです。

個人事業者やフリーランスであれば、毎年3月の確定申告の時期に1年分の消費税を支払うことになると思いますが、

1年分の税金を一気に支払うとなると金銭的に大きな負担になりますし、なにより税金を支払うことへの大きな抵抗感・痛税感が生まれます。

その抵抗感をすこしでも和らげるには、

「毎月少しづつ納税用の資金を別口座に積み立てて確保しておく」

というのが理想的ではあるのですが、

納税用の資金を別口座に移すという「そもそもの作業自体が面倒」であることは否定できません。

そういった場合に検討したいのが、予納ダイレクト。

一度、登録さえしてしまえば

登録した日付に、指定した金額が引き落とされ自動的に将来支払うであろう税金の積立が完了することになりますので、

自分自身で税金の支払いに備えて商売用の口座から納税用の口座などに資金を移動させるといった、事務負担をほんの少~しだけ軽減することができるようになるかもしれません。

なお、この予納ダイレクトですが、2026年1月時点ではダイレクト納付(e-Taxで確定申告を行い、指定した日に税金を預金口座から引き落とす税金の支払方法)を利用している人しか使えないサービスなので注意が必要です。

登録方法は国税庁のホームページにPDFで詳しく説明されているのは好印象

予納ダイレクトのサービスの利用開始方法については国税庁のホームページでPDFを用いて具体的に操作方法が説明されています

このPDFですが、画像も多めに掲載されていて割と親切に説明してくれています。

この点は初めて予納ダイレクトを利用する人にとってはわかりやすいと感じました。

国税庁の予納ダイレクトの紹介ページはこちら

このPDFをみながら作業すれば利用開始まで問題なく進むことができはずです。

毎月の資金繰りを自分で管理できる人には不要のサービス

この予納ダイレクトですが、

例えば、

「1年後にこれくらいの税金の支払いが必要になりそうだから、今から少しずつ資金を貯めておかないといけないな。」

といった把握ができている、またはそういった意識があるなど、

自分の意思でしっかりと資金の管理ができる人にとっては正直不要なサービスと言えます。

こういった意識がある人についてはこのサービスをあえて使わずに、金融機関が提供している自動振込サービスを使って自社で納税用の資金を確保していけばいいです。

一方で全員が全員こうした意識のもと、将来支払う税金を定期的にコツコツと確保できるわけではないというのも事実です。

「自分の意思ではなかなか税金のための資金積立はできないけど、将来の税金の支払いに備えて、積み立てをしたい気持ちはある。だから強制的に積み立ててくれたほうがありがたい。」

こういった人にとってはこの予納ダイレクトというサービスはもしかしたら役に立つ可能性があるかもしれません。

予納ダイレクトのここが「ダメ」だと感じる2つの点。

予納ダイレクトの登録作業自体、難しいところは特にありませんので、この記事では登録方法を詳しく説明したりするといったことはしません。

そのかわりに、実際に登録作業をしてみて感じたダメな点などをここからは書いてみようと思います。

税金の前払の情報(予納情報)を手動で1からすべて作成しないといけない

予納ダイレクトのダメだと感じる点の1つは、税金の前払をする日や金額などの登録情報を1つずつ手入力する必要があり、

  • 1年間、毎月決まった日に
  • 定額を予納をする場合

であっても登録情報の作成を12回する必要があること。

やってみるとわかるのですが、この作業が思った以上に地味で面倒で負担感を感じます。

はっきりいうとストレスです。

「毎月同じ日に定額で支払う」といったよくあるパターンについて、簡易な設定・自動設定での登録ができないことは大きなマイナスポイントです。

引き落とし日が土日祝である場合には土日祝以外の日付を設定しないといけない。

これも実際に登録作業をしてみて気づいたのですが、

引き落としの登録指定した日付が土曜・日曜・祝日である場合、エラーメッセージが表示されて登録ができません↓

金融機関が営業していないので口座から引き落としができないから、別の日を指定しなおしてほしいのだと思いますが、これが地味に面倒です。

カレンダーを表示する機能を追加して、土曜・日曜・祝日がいつなのかを視覚的に分かりやすく表現する。

それか、土日祝日が設定された場合には、自動で判定するようにして、

土日の「前日」や土日の「次の日」に設定するようにプログラムを作るほうが満足度が向上すると感じます。

予納ダイレクトのここが改善されたらいいと思う2つの点

支払情報の一括作成機能の追加があれば利用者の負担が減る

複数回の登録をする際に一括作成する機能があれば便利です。

下の画像のような感じで、すべてを手入力するのではなくて、

ある程度基本的な支払情報を登録すれば、あとは自動で登録情報が作成できるようになればいいと思うのです↓

生成AIで作成したイメージ

こういった、一括作成機能をもたせておくと、データを登録する際の手間が省けます。

たとえば、

  • 毎月5,000円を
  • 毎月25日に
  • 4回前払する

こんな感じの情報だけ登録して、作成ボタンを押すと

こんな感じでデータがサッと作成されるイメージです↓

税金の前払を「毎月するのはしんどい」けど「隔月での前払ならできる」かも。

そういった声にも対応できるとよりよいかもしれません。

これで明細を作成するとこんな感じでデータが作成されるイメージになります↓

利用者の希望にある程度柔軟に対応できる一括作成機能があれば、利用者の登録負担をかなり減らせるのではないでしょうか。

前払する「合計金額」を月割りにして予納する機能があると利用者の満足度はあがる

税金の前払を毎月少しづつやろうとなったときに、「年間」でいくら前払したい。といった感じで

前払する総額だけ決まっているといったケースも考えられます。

そういった場合に、年間でいくら前払するかを設定し、その金額をもとに、指定した回数で前払をするには1回あたりの前払の金額はいくらになるかを自動で計算してくれたら便利です。

必要な情報を登録することで、こういった計算が自動でできれば利用者の満足度がアップすると感じます。

  • 年間24万円を6回で前払したい → 1回あたり4万円と自動で計算してそのデータを作成する
  • 年間24万円を11回で前払したい → 1回あたり2万1800円と自動で計算してそのデータを作成する

こんな感じで予納情報を登録できれば便利です。

↑みたいな感じで登録して「明細を生成」ボタン押すと

こんな感じで自動で計算して明細を作成してくれる↓

こんなイメージです。

e-tax webの仕様上、こういった機能は追加できないのかもしれませんが、

根本的な使い勝手の改善がされないと税理士側としては顧問先へ予納ダイレクトの提案はできません。

まとめ

2019年から始まっていた税金の前払システム「予納ダイレクト」を実際にやってみて感じた良い点・ダメな点・こうなったらいいのにな。といった点を記事にしました。

予納ダイレクト「だけ」に限ったことではないのですが、そもそものe-taxのweb版の見た目の悪さや、直感的に操作できる気がしないのは大きな大~きなマイナス点です。

予納情報を1から10まですべてを手動で登録させるというのは普段、e-taxに触れていない一般の人に相当の面倒臭さを感じさせること間違いなしです。

それでもこのサービスを使ってもらいたい。普及させたいのであれば、ユーザーの便利さをある程度は確保すべきだと感じます。

予算の都合上、システムの改良ができない状況があるのかもしれませんが、

ユーザーが使いやすいようにバージョンアップしてくれることを期待して筆を置かせていただきます。

現場からは以上です。




【本日の近況報告】

マイカーにドアバイザーを取り付け。

【本日の1曲】

キャロル/ Good Old Rock N Roll

ラジオからキャロルのルイジアンナが流れてきて、ふと思い出した1曲。

どうもこの曲はカバー曲のようで、デイヴ・クラーク・ファイヴもこの曲をカバーしてるようです。

少し調べた感じだとオリジナルはCat Mother and the All Night Newsboysというバンドのようです。

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