Excelのピボットテーブル機能を相続税の試算時に活用できないか考えてみました。
税務ソフトには税額を試算するための機能があるとは思いますが、力業(技)でExcelでやるとなった場合にはどうすればいいか考えてみました。
その過程でピボットテーブルの個人的な使いどころを記事にしておきます。
相続税申告の試算におけるExcelピボットテーブル機能の使いどころの考察
今回は相続税の試算を行うという前提条件でExcelピボットテーブル機能のつかいどころを考えてみようと思い、ダミーのデータを準備しました。
相続人を3人と仮定し、それぞれ「国税一朗」「国税華子」「税務由紀子」としています
相続財産に関してもダミーで適当に作成しています↓
![](https://www.duty-cant-fail.com/wp-content/uploads/2021/07/image-64-1024x820.png)
準備するデータは相続税申告書に記載されている項目名をベースにして準備しています。
このデータの準備に関して今回は直接Excelに入力して準備しましたが現実的には税務ソフトからデータをエクスポートしてテーブル形式に加工することになろうかと思います。
データの準備ができたらあとはピボットテーブル機能を使っていきます。
![](https://www.duty-cant-fail.com/wp-content/uploads/2021/07/image-65-1024x572.png)
ピボットテーブルを作成したら画面右側の【ピボットテーブルのフィールド】の欄から「種類」「利用区分・銘柄」「財産の評価額」「取得した人」にチェックをいれます↓
![](https://www.duty-cant-fail.com/wp-content/uploads/2021/07/image-66.png)
そうすると下記のような集計表が完成します。
![](https://www.duty-cant-fail.com/wp-content/uploads/2021/07/image-66-1024x497.jpg)
このままだと少し見にくいので設定を変えていきます。
画面右上の「デザイン」タブ → 「レポートのレイアウト」 → 「表形式で表示(T)」をクリック。
![](https://www.duty-cant-fail.com/wp-content/uploads/2021/07/image-67-1024x650.png)
そうするとこんな感じに表示形式が変更されます。
![](https://www.duty-cant-fail.com/wp-content/uploads/2021/07/image-68-1024x790.png)
色使いが気に入らないのでデザインを変更していきます。このへんは好みなので気にならない人は無視していただいてOKです。
デザインの一番左上「淡色」をクリック。
![](https://www.duty-cant-fail.com/wp-content/uploads/2021/07/image-69-1024x665.png)
このデザインを選択しました。
![](https://www.duty-cant-fail.com/wp-content/uploads/2021/07/image-77.png)
するとこんな感じにシンプルな表示になります。
![](https://www.duty-cant-fail.com/wp-content/uploads/2021/07/image-70-1024x876.png)
個人的に各項目の小計欄があると見にくいので表示しないようにしておきます。
小計が記載されたセルで右クリックして「”種類”の小計(B)」をクリックします↓
![](https://www.duty-cant-fail.com/wp-content/uploads/2021/07/image-71-1024x525.png)
この設定は後で変更可能ですので、表示したい場合には再度表示可能です。
クリックすると小計欄が非表示となり、このように表示されます↓
![](https://www.duty-cant-fail.com/wp-content/uploads/2021/07/image-72-1024x576.png)
だいぶ見やすくなりましたが、データの並び順を実際の申告書の記載順と同じように並び変えます↓
![](https://www.duty-cant-fail.com/wp-content/uploads/2021/07/image-82-1024x580.png)
最後に金額欄に関して桁区切りを設定すればそれなりに使える集計表になったのではないでしょうか。いわゆる申告書形式の集計表が完成です。
![](https://www.duty-cant-fail.com/wp-content/uploads/2021/07/image-74-1024x533.png)
【ピボットテーブルのフィールド】の欄 のデータの配置を変えると各相続人の取得財産の状況がわかりやすくなります。下記のように変更すると
![](https://www.duty-cant-fail.com/wp-content/uploads/2021/07/image-75.png)
こんな感じで集計表が変化します。
さきほどの表示よりこちらの方が相続人単位でみる場合には見やすいと思います(個人的には)
![](https://www.duty-cant-fail.com/wp-content/uploads/2021/07/image-76-1024x752.png)
財産の取得者を変更した場合には更新するとすぐに集計表に反映されます。
最初に用意したテーブルのデータで預金関係の取得者を国税華子さんに変更した場合。
![](https://www.duty-cant-fail.com/wp-content/uploads/2021/07/image-78-1024x535.png)
ピボットテーブル上の任意のセルで右クリックして更新(R)を押すと↓
![](https://www.duty-cant-fail.com/wp-content/uploads/2021/07/image-79-1024x798.png)
変更した箇所が集計表に反映されます↓
![](https://www.duty-cant-fail.com/wp-content/uploads/2021/07/image-80-1024x737.png)
長々と書いてきましたが、ここまでの作業ではあくまで財産の取得状況しかみることができません。
試算で気になるのは税金がいくらかということになると思います。
この点に関しては別途Excelでシートを作成するか、テーブルのデータ項目を追加することで税金がいくらになるかを把握していく流れになるかと思います。
自分はこんな感じで税額を計算させるようにシートを作成してみましたが、この辺は人それぞれ好きなやり方をしていただければいいのではないかと思います。
![](https://www.duty-cant-fail.com/wp-content/uploads/2021/07/image-81-1024x483.png)
まとめ
Excelのピボットテーブル機能を相続税の試算時に活用できないか記事にしてみました。
小規模宅地の減額や、配偶者控除などの各種税額控除を考慮していないので使い物にならない、税務ソフトの試算機能の方が上だ。
といわれればその通りなのですが、相続人ごとに資産の取得状況を把握する、資産の区分ごとに取得者を把握するなど切り口を変えてデータを見ることができるのがピボットテーブル機能のいい点だと思います。
記事に書いたこと自体は特別なことや目新しいことなくて、ただピボットテーブル機能を紹介しただけなのですが、こういった使い方もできるという引き出しは持っていても損はしないのではないでしょうか。
自分もピボットテーブル機能についてよくわかっていないので勉強しないといけません。
【本日の近況報告】
決済サービスの「stripe」にアカウント登録。
使い方がよくわかりません。
Excelマクロのファイルなどを販売できるようになったらこのサービスを使いたいと思っています。
ぼちぼちやります。
【本日の1曲】
Cubisom Grafico / Ave Maria
誰もが一度は聴いたことがあるであろう、アベマリア(教会とかで流れてるあの曲です。)をキュビズモグラフィコがラバーズレゲエって感じ?にカバーした1曲。
クシビキサヤカさんのボーカルが見事にハマっています。結婚式でも使われているのを1回聴いたことがありますがいい曲ですね。
この曲は多分Spotifyなどの音楽配信サービスでは解禁されていないようですね。